金融工学について

若干の依頼があったので、残り一年で読む金融工学、というイメージで本やwebページを紹介させていただきます。

本に関しては、
金融工学ゼミナールのbooksの場所に金融工学の中の分野別に本が紹介されているのが、一番豊富で頼りになるページです。外資系投資銀行は、資金調達者と投資家の間に位置して、マーケットと対峙しながら市場性の高い、債券、株式、などをセールス、マーケティング、ストラクチャリング、トレードしていくので、「数理ファイナンス」の本が一番近いと思います。僕の専攻はリアル・オプションです。


初級用
金融工学―経済学入門シリーズ日経文庫
・著者は理系出身(というかゼミの先生)なので、すっきりしています。練習問題の解答はこちらに載っています。値段も安いので、最初に読むにはお勧めできる本です。

よくわかるブラック・ショールズモデル(蓑谷千凰彦)
・金融工学というと、ブラックショールズを想定される人が多いようです。エキゾチックなオプションを仕事にするに当たっても、基本はBSのプレーンなコールオプションの延長として考えるので、この本で基本を勉強すると後が楽です。

フィナンシャルエンジニアリング―デリバティブ取引とリスク管理の総体系(ジョンハル)
・超有名です。外資系投資銀行にいけば、研修で読まされると聞いたことがあります。夏にお世話になったN社のクオンツチームは初年度この本を輪読するそうです。値段が高いのがたまに傷ですが、問題解答が別売というのは犯罪に近い・・・。

入門確率過程(松原望)
・ファイナンスに使う確率の入門書です。ランダム・ウォークとブラウン運動、中心極限定理から伊藤の公式、ブラック‐ショールズ方程式、幅広く扱っています。前提知識は高校数学、という意味で入門レベルといえるでしょう。

中級用
期間構造モデルと金利デリバティブシリーズ現代金融工学(木島正明)
・金利系の仕事につく&ある程度数学がわかる、人は読んで損のない本みたいです。若干古いと感じる人は洋書で同じくらい良書があるので、紹介します。

金融工学入門(Luenberger, David G.)
・ゼミで初めて読んだ本、数学がそこまで出来なくてもさくさく読むことが出来ます。しかし、ちゃんと実力をつけたい人は練習問題を自力で解くべきです。面倒な問題が多いし、たまに誤解答がありますが、解くごとに自信がつきます。

オプションプライシングの数理(山下司)
・ブラックショールズの話がちゃんと理解できて、エキゾチックな話に進みたい人が読むべきであると思っています。数式が非常に多いですが、難しくはありません。卒論の都合上、僕も読むことになると思います。恐らく、来月から数式をガリガリ図書館で書いているはず・・・。

An Introduction to the Mathematics of Financial Derivatives
・こちらも有名、初級に近いですが英語ということで勝手に中級に入れました(笑)。訳書は出来が悪いようです。

webページに関しては、こちらの講義資料を読むと、大体金融工学でどんなことやっているかがわかって便利です。ざっくり読むのにおすすめします。ちょっとバイサイドに偏っているかな。リスク管理とかに関心のある方は、こっちのほうがいいと思います。どちらも内の大学の院生用の講義です(学部共通だったかな?)。参加者が異常に少ないので、おすすめします。今年は測度論がっつり系の集中講義を夏に開講するようです。
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by tsuyoshi_829 | 2006-03-05 02:27  

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