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しばらくアメリカへ。

行ってきます、理由は英語のような気もするし、アメリカに行ってみたかったというのもあるけど、今の生活から離れて勉強に没頭したいからです。ということで、論文をプリントアウトして持って行きます。今年度、就職活動終了後、民間企業で企業相手に仕事をすることになり、これまでの専攻に関連して、コーポレートファイナンスを独学することにしました。元の論文をたどることが多く非効率な勉強でしたが、お蔭様で一年でそこそこ勉強できたのではと思います。向こうで勉強するトピックはガバナンス、無論授業にももぐります。ジャーナルでも近年、ガバナンスストラクチャー及び株価収益率との関連など研究が進んでいるので、図書館で勉強してきます。

アメリカに行くのは前々から考えていましたが、動き出したのが最近で、ビザも最近到着、家は昨日決定、準備はゼロという感じです。出発は2007/01/02、帰国は2007/02/25予定です。帰国したら、東京で一週間くらいホテル暮らしをしながら家を探し、契約書サインまでやって、実家に帰宅。引越し準備をして東京へ。卒業式くらいは京都にいるのかなという感じです。問題は、3月中の暮らしです。パソコンは会社支給のものを家でも使う予定なので、東大生の振りをして(カード借りたり)パソコン使ったりジムに行こうかなと思ってます。

フィラデルフィアは時差16時間程度(訂正、14時間でした)です、今回一番良かったのはホームステイなのに大学から歩いてすぐのところを手配頂いたことです。小屋とかやったらどうしようかね・・・。

ということで、しばらく日本語を使える環境にないのでブログをお休みします。
連絡については、PCメールは大丈夫です、tsuyoshi_829に@とhotmail.comをつけてください。

それでは良いお年を。

http://www.aya-dining.com/

http://kagurazaka.seesaa.net/article/24159725.html
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by tsuyoshi_829 | 2006-12-29 01:52  

眠いのに・・・

電話で叩き起こされた・・・

向こうは正午らしいが、にしても家に電話するなよ~うぉ~ん。

電話に出たオカンがめっちゃびびってた。

そらアメリカ人から朝四時に電話来たらびびるよな、

にしても、短大卒のおかんが返事して僕に電話をつないだことのほうがビックリやわ。

おかんのほうが英語が出来たり・・・、最近おかんの成長具合に驚いてばかりっすわ。

とっとと寝ます
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by tsuyoshi_829 | 2006-12-27 04:32  

新聞とホルモン焼き

◇クレジットカード会社の間で、売買注文や口座開設を証券会社に取り次ぐ証券仲介業が広がってきた、とある。確かに、顧客はかぶりそうな気もするし、株を担保にした信用貸しもあるので、手数料はペイ出来そうな印象を受ける。とはいえ、効果が一時的になるor関係をだらだら続けることになる気がする。提携した後の処理は難しい。これは女性とダラダラ付き合う男の状況と類似している。

◇某証券が、投信販売の強化を目的として、営業社員全員にFPを取得させる、営業窓口に専門相談員を配置、→主要顧客である高齢者が相談しやすいようにする。資格って大切なのかなぁ~、顧客の継続率upには寄与しそうやけど。

◇出版印刷が不況だ、単行本や雑誌の単価低下が原因だ。企業の対応として、石や木材など凹凸のある素材に直接印刷する技術や、ICやパネル向けフィルムなどだが、ネット化の影響は避けられない。

◇資産運用業界のM&Aがさかんだ、大手金融機関の選択と集中が激しい。加えて、リテール向け投信会社の再編加速で、買収も加速化するだろう。伝統的なスタイルより代替投資を行う会社の売買が多かった。話がずれるけど、野村とフォートレスの資本提携(一方的?)も決まった、フォートレスがアジアの顧客を・・・と記事にあるが、野村の客は日本限定だ。どうやってアジアとすり替えたのか。野村はブラックロックと提携解消して、世界的ヘッジファンドと組みたがっていたが。

MBOは経営陣による究極のインサイダー取引だ。というコメントがやっと新聞に出るようになった。少数株主の利益を守る仕組みは大事だ。少数株主の利益を守れるのは買収先企業の取締役会である。これは今に始まった問題でないし、実証しにくいのだが、株主間の利害不一致問題は考察の余地があると思われる。昔なら、外国人株主と持合いの事業法人との間であっただろうことは容易に想像できる。何かいい論文があれば、ご紹介頂きたいです。

◇和製ファンドの創設を支援するビジネスが活発化している。もっと広い視点で見ると、サラリーマンファンドマネジャーとプロのファンドマネジャーが明確に分離されることだろう。取り敢えず、年金運用者の多くが素人と変わらない現状をどうにかしてほしい。もっというと、厚生労働省の運用者をどうにかしてほしい。なんであれが国1官僚の仕事になるんだ??まぁ、政治で先にアロケーションが決まるから誰がやっても大差ないのか。

◇保険について、http://www.armg.jp/に所得補償保険の事業があり、おもろいなぁ~(not funny but interesting)と思ってます。上場したばかりで、やっと情報が整備されてきた。にしても、最近GCAもアドバンテッジリスクマネジメントもそうやけど、IRでeolのサイトにリンクさせる例が増えてきた。XBRLが使えなさ過ぎるからかな・・・、今当局の研究会で議論されているが遅々として進まない。財務項目の名前の所でつまずいてる・・・。

◇スーパー既存店の売り上げが改善中。対前年度増減率について、2005/09はマイナス3%だったのが、ついに+0.7%に。この期間中平均的に改善してきた。要因は、客単価の増加、これは販売不振商品の見直し、単価の高い惣菜類の需要増加が主である。しかし、利益率はべらぼうに低い、努力はしているが競争が厳しすぎる、淘汰の動きは止みそうにない。

◇日本製紙と北越製紙の提携効果が2012年までの5年で300億円と発表された、http://www.np-g.com/news/news06120102.pdf計画はともかく実現可能性が重要であり、三菱商事が販売や原料調達でどの程度力を発揮できるかがポイントであると考えている。このシナジーも別途計算したいところ。

◇証券で、外資系の進出が激しい、進出というより強化か。カリヨン、ドレスナー、アムロなど。古くから進出している会社で中小の方へ裾野を広げている所も出てきている。前者の行為は悲観的な印象を持っているが、5年後どうなるか。

◇SBIが中堅消費者金融の債権をかき集めている・・、一見おいしい様に見えるし分散効果があり(証券化と類似)そうな気もするけど、きっと泥沼に入ること間違いなし。ソフトバンクがライブドアに見えてきたな。あの嫌らしいCMはとっととやめてほしい。

◇中国の不良債権が相変わらず増えているようだ(統計的には減少・・・)、さて日本の経験を活かしてと言いたいが・・・何ともいいがたい。APやUは中国で何してるんだろう?今度聞いてみよう。

◇ハイブリット証券について、欧米では、金利のステップアップ条項、コベナンツ入りの優先証券、劣後社債が主流だそうだ。UBSアジアハイブリッドキャピタルグループの責任者の言葉より

◇表に出てこないが、国土交通省作成のJAL改革工程表が社長に手渡された様子、相当厳しいもので、以前のANAの比ではない。路線を低コスト路線に切り替えて、関係ない事業を切り離すだけでは足りないので、人事に手をつけることとなるのだろう。個人的に、USJの隣にあるホテルはとっとと売ったらいかがと思う。

◇ソシエテと東工大がRMBS(住宅ローン担保証券)の運用モデルで共同研究とあった、言い方が良くないかもしれないが、クオンツの一部を大学に委託するのは悪くないと思う。研究室としても、理論を現場でどのように活かすか実践的学習を通じて得られるし、企業としても最先端の理論を実務に組み入れることが出来る。ペースの違いこそあれ、相手を理解しあい学び結果を出す過程で得るものは大きいのだろう。

イギリスでも、ケンブリッジやオックスフォードが同様のことを金融街シティーで行っている、ケンブリッジの金融研究所は現在40社と連携している。当然、学生の青田刈りの意味もあり、プロジェクトを通じて優秀な学生を採用するケースも多い。完全にクオンツ採用なのでこのやり方は理にかなっている。近年、理系院生かつ成績優秀だからといって採用した学生のパフォーマンスの低さが課題になっており、理系院生のピンキリに気づきだしたので、日本でもこうした活動が増えてくるのかもしれない。

◇日興の会計処理について、SPCと連結決算の関係は極めて政治的だなぁという印象を受けた。もともと、不良債権に苦しむ事業法人や金融機関のために法整備がされた背景があり、景気が良くなり企業業績も回復したので・・・と言いたいのだろうが、首尾一貫性を欠いた規制は日本の金融システムの信用を下げるのでやめていただきたい。不動産では、自主的にSPCを一部連結に組み入れている。実質的に支配しているからと記載があったが、ノンリコース債務を連結に入れる理由がわからない。投資家への透明性向上が目的ならSPCの財務諸表を添付すれば済むのではないだろうか?

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彼女と先日USJに遊びに行ったのだが、クリスマスイベントが中々良かった。アトラクションは賛否両論、迫力はあるので大人向きかもしれないが、煙のにおいが全て同じなのがマイナス。ショーの質は高かった。次は、海外のディズニーランドに行きたい。

その後、2人でホルモン焼きとモツ鍋を食べに行ったのだが、最高に美味しかった。もはやこの時の記憶しかないといっても過言ではない。龍の巣(梅田から徒歩5分)、肉の質はA4、値段も手ごろで3000円程度で収まった。部位の名前をしっかり把握して再びチャレンジしたいものである。
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by tsuyoshi_829 | 2006-12-23 02:55  

IBDのお仕事

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を説明するのに、上の図をよく使います、でももっと重要だと話すのは、

戦略立案→M&A実行→post meger integration

の事業会社サイドのストーリーであり、これを最初に見せます。上の一つはM&A実行の部分を細分化したものであり、もう一つは投資銀行の立場を書いたものです。IBDはM&Aが活発化する一因となり、かつその促進及び日本経済の発展に一役買っているわけですが、統合後のシナジーの実現に責任を負うわけではなく、事実多くの企業がシナジー実現に苦労してコンサルに相談しにきたりします。この現象は、ODAで安くできるからといって大規模インフラ作ったのにいつまでたっても黒字にならないのと似ています。商社は工事開始時が商売の終わりですから、工事でfeasibility studyで出てこなかった問題点が出ても・・・という所です。近年、SPCの出資者に商社を入れるのは利害の調整という意味において効果は大きいと感じています。

さて、PMI(post meger integration)ですが、本来シナジーを発揮するには一番最初の戦略立案のところで設計する必要があります。というより、設計していないのにM&Aすると意思決定することが信じられません。しかし、M&Aに限らず、工場でも多角化にしろ、周りに流される形で形式的に最先端な企業の振りをすべく活動をする企業というのは古今東西あります。コンサル及び事業会社にとって、一番最初の計画の段階で組織や人事を如何に活用してシナジーを実現していくのかを考えることがベストですが、新聞や周りの話を聞いていると、合併した後で仕切りなおして??シナジー実現の策を考えることが多いと聞きます。コンサル的に、合併した後で人事はたすきがけで決定された後に、何とかしてくれとなると、基本的に泥沼になります。

今更(この表現は嫌いです)人事は変えられないし(合併の条件だと言う人もいる)、かといってコスト削減のシナジーは微々たる物で、この規模を活かして売上高を伸ばしたいけど、客も多様化しており戦略を練って大部隊を組織するのは難しい。

という愚痴を聞いたことがあります。さて、コンサルとしても多くがfixedで裁量権がない状況でプロジェクトを進めても効果が限定的です、逆に言えば、未実現シナジーの実現(実現できれば大きい)は大きな課題なのですが、戦略というよりオペレーション、工場の生産性改善と似た仕事になってきます。試行錯誤の連続で、気合と人徳、ガッツがいる仕事です。近年、業界全体でこういった仕事の割合が増えつつあるようです。

確かに、いくら計画したところで・・・という批判はあるかと思いますが、「外部環境のどの部分が変化してどのレバーを通じて価値が毀損して戦略の変更に至ったのか」ということを考えて実行する習慣をつけることが長期的に見て良いのであり、M&Aにおいてもその原則は変わりません。

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こういう話をして、IBDとコンサルの悪い点というか仕方ない部分をきちんと理解してもらうようにしています。後は、IBDが本当にクライアントの利益になる案件を真摯に勧めておりコンサルが机上の空論でカッコいいスライドを沢山作っているという誤解を解くためです。にしても、ぜんぜん違う仕事なのに似てると信じたい宗教に所属している人が多くてビックリです。労働集約的で泥臭いという部分だけは極めて類似していますが。
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by tsuyoshi_829 | 2006-12-20 21:44  

携帯をauに変えようか

visaの上場に関する資料が読みたいけど当分先かな・・・

リライアンス、という会社がインドにあるんやけど、blackstonesと一緒にインドの携帯会社買うらしい。リライアンスというと繊維が強い新興系財閥やったが、今後の戦略が楽しみ。タタのおっちゃんからメール着たけど、やはり危機感満点らしい。

海外のメディア見てると、ゴールドマンのニュースが多い。$100 millionもらった自己資金投資部(香港支店)のおっちゃんの話も多いけど、AMのトップ交代など話題に事欠かない。

来週時間が出来そうやし、世界の金融機関有報読破をやろうと思う。

情報を小出しにするのは卑怯というか効率が悪い、もうちょっと相手のこと考えようや。

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携帯について、社会人になったらauに変えようか悩んでます。2006/11月のデータによると、SH903iが単独5.6%を占めてます。ドコモが純減を記録した時期だっただけに大健闘と言えるでしょう。ベスト10のうちシャープが4つも占めているのがすごいなぁと感じました。少し前では、NECやパナソニックが強かったのに液晶やらでいつの間にか首位です。記事には、携帯は買い替えサイクルが短縮化しており成熟市場に近づいているとありました。携帯の売り上げのうち、人口に占める携帯保有者の率が高くなってピークの様相を見せており、保有者の買い替えサイクルが長期化しているから成熟化という言葉が出てくるのでしょう。売り上げの構成の考え方は自動車の考え方と一緒です。今考えているのは、
・持っていない人に持ってもらう
・持っている人にもう一台
・保有台数固定で買い替えスピードup
です。2つ目はウィルコムがあるんですが、要は携帯なんだけど携帯じゃないもので併用してもらうのかな~とか頭で考えてます。後はビジネスとプライベートか。一台で切り替えできたらいいのに、というのは彼女の意見。重くなりそうですが。とはいえ、この路線は携帯に載せる機能を限定的にして使い分けという方向な感触があるし、社会的に望ましいことではない印象があります。1つ目の考えは、機能を限定するやり方が多いですね。先月、画家のおばあちゃんが携帯を買わされた(叔父さんに言われたらしい・・)ようですが、全然使用していないようです。黒字を考えると、使用頻度が低い層は切り捨てるべきなので未保有率が一定程度いるのは当然だと思います。個人的に、子供が小学生くらいで携帯持たせるとき、あんま使ってほしくないので条件を設定できる携帯をもっと整備してほしいと考えています。3つ目は、載せるコンテンツというかfunctionの問題な気がします。"携帯"にこだわるなら、容量の制限との戦いになるため、今は厳しい印象があります。

日本の話に限定していますが、海外と日本の携帯は全然違います。この前、ノキアのおばちゃんとメールしたり、携帯に触りに行ったりしていたんですが、どうも違います。多分、来月使用機会があるはずなので、じっくり体感してくることにします。

で、本題は僕の携帯をauにするか、docomoのシャープ製の携帯のままにするか、ということだったんですが、どうでもよくなってきました。帰国してから考えます。
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by tsuyoshi_829 | 2006-12-19 00:26  

激しく憂鬱だ・・・

来週木曜日に卒論の発表をしろと・・・一個下のゼミ生の前で。

ただでさえ、大阪で研修が入っているのに(しかも午後)

たった5日程度で仕上げたのに・・・というか何もしていない。

もうこっちの道は捨てると4月に決めたのに・・・

面倒だ。どうやって手を抜こうか。早く解放して頂きたい(><)

前日まで放置しておこう。し~らない。

せっかく名探偵コナンの映画を見てたのに、気分悪いぜ~まったく。

今から、ミリオンダラー・ベイビーでも鑑賞しよう。
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by tsuyoshi_829 | 2006-12-14 19:11  

くだらない話

モノポリーやってみたい・・・誰か持ってないかな。

トライアスロンがおもろいらしい、入社したらシーカヤックをやろうと思っていたが、トライアスロンもいいかもしれない、の前に衰えた身体に鞭を入れなければならない。頭も身体もいじめれたら完全なMになれること間違いなしだな。

恋愛とM&Aの親和性について彼女と議論した。M&Aは広義のアライアンス活動であり、ライセンス、~提携、M&Aの順に仲良し度が上がるが、解消コストも上昇する。アライアンスはたくさん種類があって分類しにくい(というか一つの軸で見にくい)が、上手くやれば、小説が書けるかもしれない。そういや、ゲーム理論をやっていた際、素人にもわかるゲーム理論、ということで彼女(当時は彼女ではなかった)と僕で恋愛をテーマにした本の執筆を依頼された記憶があるが、やっておけば良かった・・・。今から聞いてみようかな。にしても誰が買うんだ・・・と思う。

幻の沖縄豚、アグー、を食べた。山科で購入可能と判明、素晴らしい・・・、書いていたら食べたくなったので今から行ってきます。

次回は投資銀行のお仕事について書く予定です。
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by tsuyoshi_829 | 2006-12-14 15:12  

負債比率の決定要因(続き2)

野村「企業価値向上の・・・」のモデルは、Rajanモデルと比較して、PBRを総資産成長率(過去数年の平均を取る)で代替し、株主と経営者のエージェンシーコストの代理変数として浮動株比率を用いており、5つの説明変数となっています。浮動株比率というのは、50単元未満を保有する株主の保有する株式の割合ですが、これがエージェンシーコストの代理変数として機能するのかどうかというのが疑問です。そもそも経営者が株式を100%保有していないことから、利害不一致が発生するわけなので、経営陣持ち株比率、とかを作ったほうが早いと思いました。後は、外国人+投信の持ち株比率が高いほどエージェンシーコストが下がるとか、というやり方もあるかと思います。少なくとも90年代は株式の持合があり、株主としてデカイから物が言えるという主張はなりたたないでしょう。

買収する気のないくせに(出来たらむしろ困る)スティル等のニュースを見ていて思いますが、やっぱり単独で10%以上は持たないと影響力を行使するのは厳しいんだろうと。とはいえ、資本提携も同じ10%、数字だけ見て区別するのは難しいですね。

こうした株主構成に焦点を当てた分析は一見なるほどと思えても、定義が難しい、データがない(個別企業は有価証券報告書か会社四季報からあさることになります)、経営側が株主をどれだけ意識しているかを明示的に表現できない、といった点等から実証分析に耐えうるのかと言われると難しいところがあります。日銀の負債圧縮の論文で、最適負債比率への調整スピードλが大株主比率、外国人株主比率、個人株主比率、金融機関持ち株比率を使って表現しておりGMM推定上、統計的に有意な結果を残していましたが釈然としません。なお、金融機関持ち株比率の寄与度は0に近いものでした、負債提供・機関投資家としての2つの顔を持つからです。資本構成の調整は、調整にかかるコスト以上に調整したことによるメリットが発生すると予想されるときに実施されます。新規外部資金調達コストの実証研究として、増資>CB>社債>借入金、というのがjournal of quantitive ・・・(記憶が怪しい)にありました。これはペッキングオーダーでポイントになる、情報の非対称性による逆選択コストの順序と整合的です。

資本構成の調整はここ3年くらい前からホット(論文登場回数において)だと感じているのですが、マーケットタイミング仮説や慣性仮説が企業がめったに資本構成のリバランスを行わないことをある程度前提として扱っているのは興味深いところです。

e0046070_2041351.jpg最後に、上場企業の株主構成の推移を載せます。(右図参照) データは東証のwebサイトより。縦軸は%です。
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by tsuyoshi_829 | 2006-12-13 20:41  

負債比率の決定要因(続き)

忘年会・・・、楽しかったが5時間程度立っていたので、足が痛い・・・。とはいえ、社員の芸にかける情熱に尊敬。素晴らしいダンスを見せていただいた。入社までに、いろいろなイベントに参加させてもらっているが、仕事もしていないのに打ち上げだけ参加しているため、今ひとつ寂しさがある。早く働きたい、苦労を超えてこそ美味い酒が飲める。

今日、神楽坂で蕎麦を食べる。蕎楽亭 、天ぷら蕎麦をいただいたが、美味しい。この辺りの和食やフレンチはまだまだ開拓の余地あり。

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Rajan and Zingales(1995 journal of finance)の目的は、先行研究で示唆される負債比率に影響を与える要因、が米国以外の国でも同様に適応されるのか?また、制度や会計の違いが効いてくるのか?といったもので、負債比率の決定要因を4つの代理変数を用いた重回帰モデルで検証しました。対象はG7、SP500やnikkei500・・・です。結果、一部国ごとの若干の違いはあるものの、負債比率に対して影響の高い説明変数は、有形固定資産比率、総資産利益率(論文では、利益はEBITDAを使用)となりました。モデルは以下のとおりです。(利益率を経常利益率にしています)

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説明変数と符号条件を列挙します。

PBRについて。PBRは企業の成長機会、市場のミスプライシングの代理変数とされている。前者の場合、成長機会が多い企業は株式による調達が多くなるため負債比率と負の関係を持つ。エージェンシーコストの観点から解釈すると、成長機会が多い企業は経営者エージェンシーコストが小さくなり、負債エージェンシーコスト(株主と債権者の利害不一致)が大きくなる。従って、PBRの上昇により負債比率が低下する。後者の場合、マーケット・タイミング仮説を仮定すると、経営者は割高時に公募増資し割安時に自社株買いを実行して既存株主から利益を得ようとするので、PBRと負債比率は負の関係となる。なお、データの都合上、総資産成長率で代替する論文もある。

有形固定資産比率について。有形固定資産比率とは担保となる有形固定資産が総資産のどれくらいを占めるかを示すものであり、倒産コストの代理変数である。倒産コストを回収率まで含めて考えると、有形固定資産比率が高いほど、企業が倒産した時の回収率が上がるため倒産コストが低下する。また、担保として機能する有形固定資産は借り手と貸し手のエージェンシーコストを低下させる。有形固定資産比率の上昇は、倒産コストの減少とエージェンシーコストの低下を通じて、負債調達限度を上げる。従って、有形固定資産比率と負債比率は正の関係を持つ。

ROAについて。ペッキング・オーダー仮説によると、内部資金の増加により将来の逆選択コストを小さくできるので、内部資金より逆選択コストが高い負債による調達が減少する。従って、ROAと負債比率は負の関係を持つ。

ln売上高について。ln売上高は企業規模の代理変数であるが、符号条件がどちらになるかは意見の分かれるところである。一つは、企業規模が大きいほど多角化による分散効果で倒産コストが下がるため負債比率と正の関係を持つ。もう一つは、企業規模は情報の非対称性の代理変数であり、企業規模が大きいほど資金供給者との情報の非対称性が低いというものである。この場合、ln売上高の符号条件を明確に決定することは出来ない。規模の代理変数としては、総資産も使用できる。事業法人と金融法人を一緒に分析するときは、総資産回転率の影響を考慮して説明変数選択することが必要である。

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(+)負債の節税効果
(+)株主と経営者の情報の非対称性(not資金調達時)
(-)破産コスト
(-)経営者と債権者の情報の非対称性(not資金調達時)
(-)資金調達時の外部投資家と経営者の情報の非対称性(資金調達時)

に表される最適資本構成の議論を意識して、前回と同様整理しますと、以下の図のようになります。

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基本的に企業間に違いのない税以外の部分を含んでいるので、企業間で分析するのであればこれで十分なのでしょう。最小二乗法ではなく、GMM(一般化モーメント)ですが、内閣府が似たような分析をしています。

http://www5.cao.go.jp/keizai3/2005/1202nk/05-4-2-04z.html

次は、最適資本構成を意識した重回帰モデル(野村)、資本構成の調整コストについて話を移してみようと思います。
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by tsuyoshi_829 | 2006-12-09 21:14  

負債比率の決定要因

最近、愛犬サクラと遊んでばかりいる、超楽しい。さらに、母親にパソコンを教えている、超つまらない。

当たり前だけど、優秀とかおもしろい、とかいうのに年齢は関係ないと実感。最近、優秀な後輩と新たに接する機会が多いためそう思う。情熱がある人は最高だ。

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さて、今日は負債比率についてお話します。僕の好きなテーマのひとつです。一部では、負債比率の良し悪しが競合A社や産業平均、日本の平均値と比較されて議論されておりますが、デットとエクイティの比率というのは、事業のしくみ、企業の財務政策の意思、マーケットの状況、その他税制等等、多くの要素により決定されます。それでは、負債比率をどのように考えればいいのか?コーポレート・ファイナンスの分野で議論されているのは、最適資本構成、と呼ばれるものでしょう。

MM命題(の沢山の仮定)においては、負債比率と企業の資本コストが独立なため、企業価値は資本構成に依存しません。法人税0とリスク中立の仮定を外すと、有利子負債の支払利息が損金扱いになるので負債の節税効果、また、デフォルトや信用リスク上昇による破産コスト、この2つを勘案する必要が出てきます。このとき、負債比率を増加させた場合の、節税効果による資本コストの限界的な低下部分と負債比率を増加させた場合のリスクプレミアムの限界的上昇により最適資本構成は定まります。さらに、情報の完全性の仮定を外すと、株主と経営者、経営者と債権者、などに情報の非対称性が生まれます。株主と経営者の情報の非対称性は最適負債比率を押し上げ、経営者(既存株主の利益を最大化すると仮定)と債権者の情報の非対称性は最適負債比率を押し下げます。加えて、資金調達時の情報の非対称性が一括均衡へと導き、シグナルコストを含めた逆選択コストを発生させるので内部留保が選好され、最適負債比率を押し下げます。

以上をまとめるため、(+)を最適負債比率押し上げ要因、(-)を押し下げ要因とすると、以下のようになります。

(+)負債の節税効果
(+)株主と経営者の情報の非対称性(not資金調達時)
(-)破産コスト
(-)経営者と債権者の情報の非対称性(not資金調達時)
(-)資金調達時の外部投資家と経営者の情報の非対称性(資金調達時)

企業ごとに最適資本構成を算出しにくいのは、情報の非対称性のコストの定量化、が極めて難しいことが背景としてあります。情報の非対称性に起因する監視コスト等をどうやって数値化して最適資本構成のモデルに役立てるかというのは重要な問題です。(以下の図を参照)

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さて、上記の議論とは別に、内生的に負債比率が決定されるという発想から、財務指標を企業活動の代理変数として負債比率との関連を論じる研究も多くありました。次回は、有名なRajan and Zingales(1995 journal of finance)の論文とともに代理変数を用いた負債比率の考え方を紹介します。

(つづく)

p.s. 忘年会のため更新は土曜日昼以降になります・・・
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by tsuyoshi_829 | 2006-12-08 01:27