さっさと学生引退して、奴隷の様に働きたい毎日です。
さて、図書館から本を借りて企業戦略論を5時間ほど勉強したので、備忘録用にまとめます。なお、表題にあるように、あまり魅力的な内容でなかったので、一晩限りです。journal of financeを読んでいるほうが興奮するので(苦笑)。騙されない程度に勉強して、後は働きながら考えることにします。
journal of finance:
http://www.afajof.org/
今日のお題はSWOT分析です。企業の競争戦略が競争優位の源泉になるために、右図の4つの要素を考慮することが必要条件になっており、こうした企業の経営をめぐる内外の条件を総合して、SWOTと呼ぶようです。4つの詳細は以下のとおりです。
S:企業の内部条件としての強み(
strengh)
W:企業の内部条件としての弱み(
weaknesses)
O:企業の外部条件としての競争市場における機会(
opportunities)
T:企業の外部条件としての競争市場における脅威(
threats)
このSWOTというのは、企業戦略が考慮すべき4要素の重要性を示唆するにとどまり、企業が自社にとっての4要素を考える基準や方法を教えてくれるものではないです。ということで、これから、4要素をどうやって考えていくか書いて見たいと思います。
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T:外部環境における脅威・・・企業が標準を上回る利益を維持したり創出したりする能力は、業界構造の5つの属性により脅威にさらされる。by マイケル・ポーター
(図は、
http://www5b.biglobe.ne.jp/~honyaku/strategyoya.html)
新規参入の脅威:新規参入者が既存企業のパフォーマンスにとって、どの程度脅威となるかを新規参入コストで考え、新規参入コストに重要な影響を与えるのがこの5つ(規模の経済、製品差別化、規模に無関係なコスト優位性、意図的抑止、政府による参入規制)ならば、新規参入の脅威に関してはこの5つを考えればよいでしょう。
競合の脅威が大きい業界の特徴
1.競合企業が多数存在する
2.それぞれの競合企業が同規模で、市場への影響力も同程度
3.業界の市場成長率が低い
4.製品差別化が難しい
5.生産能力の増強単位が大きい
供給者の脅威を示す指標
1.供給者の業界が少数の企業で支配されている
2.供給者の販売する製品がユニーク、あるいは高度に差別化されている
3.供給者が代替の脅威にさらされていない
4.供給者が前方へ垂直統合するおそれがある
5.供給者にとって自社が重要な顧客ではない
購入者の脅威を示す指標
1.自社の購入者が少数しかいない
2.自社から購入者に販売される製品は標準的
3.販売価格が購入者の最終コストの大きな割合を占める
4.購入者が高い経済的利益を得ていない
5.購入者が後方垂直統合をするおそれがある
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O:外部環境に存在する機会の分類のひとつに、業界構造に付随する機会を検証する方法があるので以下に列挙します。
市場分散型業界・・・集約・統合(新しい規模の経済の発見、所有構造を転換)
新興業界・・・先行者優位(技術的リーダーシップ、戦略的価値ある経営資源の先制確保、スイッチングコストの確立)
成熟業界・・・製品改良(サービス品質への投資、プロセス革新)
衰退業界・・・リーダーシップ戦略(ニッチ戦略、収穫戦略、撤退戦略)
国際業界・・・マルチナショナル、トランスナショナル、グローバルな機会
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S:強み
W:弱み
分析手法(壱)・・・リソース・ベースト・ビュー
リソース・ベースト・ビューの仮定Ⅰ(経営資源の異質性)
「企業は生産資源の集合体であり、個別企業ごとにそれらの生産資源は異なっている。」
リソース・ベースト・ビューの仮定Ⅱ(経営資源の固着性)
「経営資源の中にはその複製コストが非常に大きかったり、その供給が非弾力的なものがある。」
従って、仮に、①ある経営資源を保有していることにより、経営の外部環境に存在する機会を活用し、②その経営資源を保有する企業数が少なく、③その経営資源の複製コストが非常に高いか供給が非弾力的である場合、その経営資源は企業の競争優位の潜在的源泉と成り得る。
経営資源の種類・・・人、もの、金、組織
この中を分析して、強いか弱いかマッピングするのですが、分析するフレームワークがあります。これに○×をつけて、切り分けていくようでうす。分析の際に使う問いの頭文字を取って、VRIOフレームワークと名づけられています。
VRIOフレームワークの4つの問い
(企業の内部資源が持続的競争優位の源泉となるかどうかの問い)
V : Value (経済価値)
経営資源は、企業が外部環境における脅威や機会に適応することを可能にするか?
R : Rarity (稀少性)
その経営資源を現在管理しているのは、少数の企業だけだろうか?
I : Imitability (模倣困難性)
その経営資源を保有していない企業は、獲得あるいは開発するのにコスト上の不利に直面するか?
O : Organization(組織)
企業が保有する、価値があり希少で模倣コストの大きい経営資源活用のための組織的方針や手続きが整っているか?
上記の方法でyes or no で考えることもできますが、分析方法(弐)バリューチェーン分析でステージごとに分析するともっとすっきりしてきます。以下に三菱商事の食品バリューチェーンを載せます。
と、ここまで長々と書いてきましたが、今ひとつしっくり来ないのは僕の頭が極めて鈍いのが原因でしょう。局所局所で考えて、議論して小さな範囲で最適解を考えることは可能なのかもしれませんが、topの視点でやるとこんがらがってしまうと思います。中途半端に使うと言い訳の道具になりかねないので注意が必要です。最初は、ビジネスニュースを疑う道具として使っていこうかと考えています。
一晩限りと書いたものの、勉強しなきゃいけないことは山のようにあります。嬉しい限りです。
それでは、おやすみなさい☆
参考文献:企業戦略論(上) ジェイ・B・バーニー (著), 岡田 正大 (翻訳)
http://www.amazon.co.jp/gp/product/447837452X/249-8201444-2740341?v=glance&n=465392